見た目はワイルド、中身は甘えん坊。個性的な短いしっぽと高い順応性で“犬っぽい相棒感”をくれるアメリカン・ボブテイル(アメ・ボブ)。日本では希少ですが、迎える前に知っておきたい基本情報と飼い方のコツをまとめました。
基本データ&見た目の特徴

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原産国 | アメリカ合衆国(自然発生の短尾個体を基礎に品種化) |
| 毛の長さ | 短毛/長毛の両タイプ(二重毛・耐候性コート) |
| カラー | 全色・全パターン可(タビー系がショーで人気) |
| 模様パターン | 制限なし(タビー/ポイント等も可) |
| 体重 | 3〜7kg前後(中〜大型。雄がやや大) |
| 性格 | 社交的・賢い・遊び好き・“犬っぽい”忠実さ |
| 寿命(一般例) | 13〜15年(国内では14〜18年表記も) |
| 公認団体 | CFA・TICA 公認(FIFe/GCCFは未公認) |
| 入手難易度(日本) | ★★★★(かなり困難。輸入・取り寄せ前提が多い) |
💡特徴
筋肉質でアスレチックな体つき。自然短尾(約2.5〜10cm前後)は個体差が大きく、丸い・カギ状など形もさまざま。成猫体型の完成に2〜3年ほどかかる“ゆっくり成熟”タイプです。
日本での入手難易度・流通状況
| 区分 | 難易度 | 主な入手先 |
|---|---|---|
| ペットショップ | ★★★★ | 取り寄せ・輸入相談中心(在籍はごく稀) |
| ブリーダー | ★★★★ | 国内掲載は断続的。海外ブリーダー経由が現実的 |
| 里親募集 | ★★★★★ | 純血としては極めて稀 |
💬 解説
国内ブリーダー情報が少なく、輸入依存度が高い希少種。価格は記事上の目安で15〜30万円前後ですが、実勢は確保難・輸送費・為替で上振れすることがあります。迎える際は血統書類・健康証明・検疫手続きの確認、輸送ストレス対策まで含めて計画を。
💡 豆知識
“短尾=先天性”でも断尾は不可。自然短尾の長さ・形は個体の個性として評価されます。
性格と行動の特徴
- 人に寄り添うタイプ。呼ぶと来る・玄関お迎えなど“犬み”行動が目立つ
- 知的好奇心が強い。知育トイや“持ってこい”遊びと相性◎
- 縦移動が好きでアクティブ。巡回ルート(棚→タワー→窓辺)を作りがち
歴史とルーツ

1960年代のアメリカで、自然発生の短尾個体が注目され、計画的な繁殖で品種固定が進行。見た目の“野生味”に反して、家庭志向の穏やかな気質が評価され、CFA・TICAで公認品種へ。現在も健康と性格の安定を重視する繁殖方針が取られています。
飼い方のコツ
環境づくり
- 立体運動を確保(頑丈なタワー+棚で巡回ルート)
- キッチン・棚上は落下&誤飲対策を徹底
- 留守番が長い家庭は知育トイ/ペットカメラで退屈と不安を軽減
食事
- 活動量に合わせた総合栄養食を適量。体型スコアで調整
- 関節ケア配慮のオメガ脂肪酸・グルコサミン配合食も検討可
遊び
- 1回10分×2〜3回の狩猟本能系(羽根・じゃらし)+知育をローテ
- “持ってこい”やノーズワークは満足度が高い
健康と寿命
先天的な病気やリスク、老後になりやすい病気等を以下に記載
| 病名 | 内容 |
|---|---|
| 脊椎・尾部関連の不具合 | 極短尾〜無尾個体はごく稀に神経・排泄トラブルの注意。定期健診と観察で早期対応。 |
| 股関節の問題 | 中〜大型・運動量多めゆえ、体重管理とジャンプ動線の安全化を。 |
| 歯周病 | 猫全般のリスク。歯磨き習慣/デンタルケアで予防。 |
📊 平均寿命(一般例):13〜15年(国内表記で14〜18年例あり)
💡 体重・歩様・しっぽや後躯の違和感は見逃さず、**年1回(高齢は年2回)**の健診で早期発見を。
子猫の価格と選び方

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 平均価格 | 15〜30万円前後(実勢は確保難・輸送費で上振れ傾向あり) |
| 価格差の要因 | 毛色・月齢・血統(親の受賞歴)・尾の形状・体格 |
| 購入ルート | 輸入代行/一部ショップ取り寄せ/希少な国内ブリーダー |
💡 選び方のコツ
血統書・健康証明・ワクチン履歴の確認は必須。短尾ゆえ歩様・排泄の様子もチェック。輸入の場合は検疫・輸送キャリア・アフターサポートまで契約で明文化を。
アメリカン・ボブテイルと暮らす日常
朝は窓辺でパトロール、昼は日向でとろけ、夕方は“持ってこい”で全力疾走。来客時はそっと寄り添い、夜は家族の足元で見守り隊。人への距離が近いので、声かけやアイコンタクトが日常のコミュニケーションになります。
向いている飼い主タイプ
| 飼い主タイプ | 相性度 |
|---|---|
| 初心者 | ★★★★☆ |
| 共働き家庭 | ★★★☆☆ |
| 子どもがいる家庭 | ★★★★☆ |
| 1人暮らし | ★★★★☆ |
💬 コメント
“犬み”の強い甘え方と運動量のバランスから、一緒に遊ぶ時間を確保できる家庭と好相性。留守時間が長い場合は知育・見守り・環境充実で補いましょう。
よく比較される猫種との違い
| 猫種 | 性格 | 入手難易度 | 飼いやすさ |
|---|---|---|---|
| ジャパニーズ・ボブテイル | 明るく社交的、鳴き声豊か | ★★〜★★★ | ★★★★ |
| マンクス | 温厚で家庭的、運動好き(無尾個体は要配慮) | ★★★ | ★★★★ |
| クリリアン・ボブテイル | 活発で賢い、狩猟本能強め | ★★★★ | ★★★ |
まとめ|パパちゃんと“しょうすけ”の猫談義 🐾

僕と違って目立つ短いしっぽ、どうやってできてるの?

自然短尾の遺伝がベース。長さも形もバリエーション豊富で、それぞれが“名刺代わり”なんだよ。

僕みたいな“俺様気質”の猫とも仲良くできる?

社交的で人好きな子が多い。ほかの猫とも相性が良い子が多いみたいで、遊びの主導権をうまく交代しながら距離感を作ればしょうちゃんとでも相性◎だよ。

運動量は? 家の中の主導権は渡さないぞ~。

縦移動と知育がカギ。タワーと棚で“巡回コース”を作ると満足して穏やかになりやすいよ。

日本でアメリカン・ボブテイルと会える確率は?

正直かなりレアなんだ。輸入や取り寄せ相談が現実的。書類と健康チェックは入念にね。

健康の注意ポイントは?

極短尾〜無尾では脊椎面の配慮、あとは体重管理と関節ケア。年1回の健診は必須だよ。

アメリカン・ボブテイルは、短いしっぽと“犬み”の距離感が魅力。ワイルドな見た目に反して家庭向きで、遊びと学びに全力投球してくれる。日本では出会いが難しいけれど、迎えるなら血統・健康・輸送まで丁寧に確認を。立体運動+知育+たっぷりの会話があれば、日常はもっと濃く、互いに頼れる関係になれるはず。

